人事評価で起こる11の評価エラーについて

2017年6月5日人事

この記事の所要時間:320

突然ですが、あなたは、部下の評価に対し、自信がないと思ってませんか?
私も管理職になりたての頃、「部下の能力や成果を正しく公平に評価できているのか」が、とても不安でした。

しかし、管理職研修で人事コンサルタントが、人は「無意識のうちに、ある傾向に陥りやすい特性(心理的偏向)」をもっていることを教わりました。
その心理的偏向を前もって知っておくことで、評価の公正性が上がることを教えてくれたんです。

心理的偏向による評価エラーは、体系的にまとめられていて、管理職になる前の研修などで学ぶことが多くなってきているようですが、改めて、まとめてみましたので、参考にしていただければ幸いです。

心理的偏向による評価エラーの種類

心理的偏向による評価エラーは、次の11個のエラーが有名です。

  1. ハロー効果
  2. 中心化傾向
  3. 極端化傾向
  4. 対比誤差
  5. 論理誤差
  6. 期末誤差
  7. 寛大化傾向
  8. 厳格化傾向
  9. 逆算的傾向
  10. 知識偏重(ちしきへんちょう)
  11. 相対対比

以下、それぞれについて、説明と対策をしていきます。

1.ハロー効果

ハローとは後光のことです。
1つ良ければ(悪ければ)、すべて良い(悪い)と判断してしまうことです。

対策

  • 1つ1つの評価基準に対し、客観的に評価するよう心がける
  • 具体的な事実ベースで評価する
  • 被評価者への先入観を無くす

といったことになります。(それが難しいのですが。)

2.中心化傾向

評価が中央の値に集まり、優劣の差があまりはっきりしない傾向のことです。
5段階評価で3に評価が集中するなどです。

対策

  • 正確に評価事実を把握し評価する

3.極端化傾向

中央化傾向とは逆に、差をつけようと評価結果をバラけさせてしまう傾向のことです。

対策

  • 日頃から正確に評価事実を把握するよう心がけ、事実に基づき、評価する

4.対比誤差

評価者の得意分野における評価は厳しくなり、不得意分野では甘くなる傾向のことです。

対策

  • 評価者の主観的な判断をなくす
  • 自分だったらという考えをなくし、客観的に評価する

5.論理誤差

事実をしっかりと確認せずに、推論を先行させ部下を評価してしまうことです。
「営業の成績がよいので、押しが強いに違いない」などといった、評価者の思い込みによる理屈を評価に反映させてしまう傾向になります。

対策

  • 事実ベースで評価する
  • 思い込みがないか確認する

6.期末誤差

直近に起きた事実に左右されて評価してしまう傾向のことです。

対策

  • 評価期間内の事実を記録しておき、評価前に振り返る

7.寛大化傾向

部下に嫌われたくない、あるいは評価に自信がないため、評価が実際よりも甘くなる傾向のことです。

対策

  • 評価基準を正確に理解する
  • 人事評価について学び、自信をつける
  • 部下との公私のけじめをはっきりつける

8.厳格化傾向

寛大化傾向とは逆に、評価が実際よりも厳しくなる傾向のことです。
自分に自信がある人や能力の高い人が、自分を基準にして評価する場合に起こりやすいようです。

対策

  • 評価基準を正確に理解する

9.逆算的傾向

被評価者の評価後の処遇や現在のポジションなどから逆算して、評価を実施すること

対策

  • 評価後の処遇や現在のポジションと評価を分離して、判断する
  • 被評価者に対して勘案すべき事項がある場合は、人事評価とは分けて検討する

10.知識偏重(ちしきへんちょう)

論理誤差の一種です。
知識が豊富だと他の能力もあると判断して評価する傾向のことです。

対策

  • 評価基準ごとにキチンと客観的に評価する

11.相対対比

職場内の他の社員との比較で業績や能力を評価してしまうことです。

対策

  • 評価基準に照らして、個々に評価する
  • 人事評価は、絶対評価であることを理解する
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