副業向きの事業形態とは?有限責任事業組合(LLP)のメリット、デメリット

2017年3月9日副業, 起業

この記事の所要時間:240

「有限責任事業組合」という事業形態を聞いたことはあるでしょうか。かなりマイナーな存在かもしれません。

2005年の法改正により誕生した新しい事業形態で、略してLLP(Limited Liability Partnership)とも呼ばれます。特長としては、有限責任であり、利益配分や権限の自由度が高く、パススルー課税、ということが挙げられます。

有限責任事業組合の創設された背景

有限責任事業組合は多くの起業を促す、という目論見により創設されました。
特に起業と個人、個人間など様々なコラボレーションにおいて、有限責任事業組合という形態は適しているんですね。

成功するかどうかが見えない、不透明度の高いビジネスの場合は有限責任事業組合という形態は良い選択肢になり得ます。

また、このような背景ですから、出資者は2人(個人又は法人)以上必要です。

有限責任事業組合の特長

有限責任

もし、有限責任事業組合が解散することになったとしても、出資者はそれぞれの出資金の額を限度として、それ以上の責任を負う必要はありません。

内部自治

ある意思決定において、株式会社では出資割合に応じた票数ですが、有限責任事業組合では出資割合に関わりなく、自由に決めることが可能です。さらに、株主総会などもありませんので、スピーディな意思決定が可能となります。

パススルー課税

有限責任事業組合は法人格を持ちませんので、法人税は掛かりません。利益配分された場合は、その利益に対する所得税のみです。
合同会社ではパススルー課税は見送られており、実質的に法人税と所得税の二重課税となりますが、有限責任事業組合では少額な利益ですと、税制面で有利となります(逆に、大きく儲けた場合は法人化をした方が良い場合もあります)。

有限責任事業組合のメリット

設立費用、維持費用が安いことは大きなメリットです。
設立時には登録免許税の6万円のみとなります。なお、各種代行業者に頼んだ場合はこれに加えて数千円の手数料が掛かることが一般的です。

また、株式会社や合同会社では例え赤字であったとしても、住民税均等割と法人都道府県民税均等割の合計8万円程度かかりますが、これも必要ありません。

さらに、有限責任事業組合が赤字の場合、構成員は出資額を限度に赤字分が所得税の算出において控除されますので、確定申告の際に還付される場合もあります。

有限責任事業組合のデメリット

法人格を持たないため、大手企業との契約は困難かもしれません。

また、出資割合に応じた議決ではなく、1人1票であるため、組合員が多い場合は意思決定に時間が掛かる場合もあります。

どんな場合が有限責任事業組合に向いているか?

法人税がかかりません。副業向きの事業形態と言えます。
節税対策の目的で設立されることも多いようです。

以上から、下記の項目を満たす方は設立を検討されてみては如何でしょうか。

  • 本業もありつつ、世の中にない新しいサービス・商品などを誰かと作ってみたい場合
  • 2人以上の出資者が居る場合
  • BtoC向けサービスなどで大手企業との契約などは不要な場合
  • 可能な限り設立費用や維持費を抑えたい場合
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